空調設備の種類が丸わかり!失敗しない選び方をプロが解説!

皆さんこんにちは。

埼玉県川口市と宮城県仙台市を拠点に、オフィスや店舗、工場などの空調設備の設置・保守・メンテナンスを一貫して手掛けている株式会社フェイスです。


空調設備にはどんな種類があって、どれを選べば建物に最適なのか分からない…。そう思うことはありませんか?空調方式や熱源の違いは専門用語も多く、初めて設備を検討する人にとって分かりづらい部分も多いでしょう。


実は、空調設備の仕組みや種類を「方式・熱源・用途」の3つに整理して理解すると、最適な設備選定の判断がしやすくなります。


そこで今回は、空調設備の種類、方式ごとの特徴、熱源の違い、そして用途別の選び方までを分かりやすく解説していきます。空調設備工事の導入を検討している方、建物の空調を見直したい方、設備の基礎知識を身につけたい方はぜひご覧ください。


■空調設備の全体



空調設備は、室内の温度や湿度、空気の清浄度を調整し、快適な環境を維持するための設備です。オフィスや店舗、ビルなど多くの建物で必要とされる設備ですが、実際には複数の機器やシステムが組み合わさって動いています。この章では、空調設備の理解に欠かせない基本的な構成要素をわかりやすく整理します。


・空調機とエアコンの違い

空調機とエアコンは似た言葉ですが、役割には明確な違いがあります。一般的に家庭で使われるエアコンは、冷暖房や除湿など単体で室内の空気調整を行う機器を指します。一方、空調機はより広い空間を対象とした設備で、外気を取り込み清浄し、必要に応じて温度・湿度を調節して供給する機能を備えています。空調設備工事では、ダクトを介して空気を全体へ送風する方式も多く、ビルや施設などの大規模空間に適しています。用途によって採用する方式が異なるため、設備選定の段階で役割を理解しておくことが重要です。


・空調システムの構成

空調システムは、熱源装置、空調機、ダクト、配管など複数の設備で構成され、空気や冷媒を循環させながら室内へ供給します。熱源が冷却・加熱した空気や冷水は、送風機やポンプを通じて各フロアに届けられます。例えばビルの中央で空気を調整し、ダクトで各室へ分岐供給する方式では、温度差が発生しないよう風量や流量の制御が欠かせません。構成図を見ることで、機器同士のつながりや稼働の流れが把握しやすく、メンテナンスや点検時にも役立ちます。


■主要な空調方式の種類



空調方式は、建物の用途や規模、求められる快適性によって適した種類が異なります。どの方式を選ぶかで、設置費用や省エネ性能、メンテナンス体制も変わるため、仕組みを理解しておくことは重要です。この章では、一般的に採用される代表的な空調方式を整理し、特徴をわかりやすく解説します。


・個別空調方式

個別空調方式は、フロアや室内ごとに独立した空調機器(パッケージエアコンなど)を設置する方式です。各部屋で温度や風量を自由に調整できるため、利用者ごとに快適性を確保しやすい点がメリットです。例えばオフィスで会議室と執務室の温度差が発生しやすい場合、個別空調ならそれぞれを最適な状態に調節できます。また、故障が発生した際も影響範囲が限定され、修理対応がしやすいのも特徴です。


・中央空調方式

中央空調方式は、建物の中央に設置した空調機によって全体へ空気を供給する方式です。各室へはダクトで送風され、熱源装置が冷媒や冷水・温水を循環させて冷暖房を行います。ビルや大型施設で採用されることが多く、全体の空調を一括管理できるため、温度や湿度の制御が安定しやすい点が利点です。ただし、運転規模が大きいため、省エネや風量制御など設計段階での検討が必要になります。


・ビル空調の方式

ビルでは、用途・規模・利用時間によって空調方式を使い分けます。比較的小規模のビルでは個別方式、大規模ビルでは中央方式が採用されるケースが一般的です。また、フロア単位で稼働範囲を調整したい場合は分散型の導入も検討されます。管理コストやエネルギー効率を含めた総合的な判断が必要で、日常のメンテナンス性も選定ポイントになります。


■熱源の種類と特徴



空調設備における熱源は、冷暖房の性能や省エネ性に直接影響する重要な要素です。建物の規模や用途に合わせて選定する必要があり、選び方を誤るとランニングコストやメンテナンス負担が大きくなります。この章では、代表的な熱源の種類をわかりやすく整理します。


・EHPとGHPの違い

EHPは電気でコンプレッサーを動かす方式で、一般的なエアコンやパッケージエアコンに採用されている仕組みです。制御性が高く、部分負荷でも効率が落ちにくいため、小中規模施設やオフィスで多く使われます。一方、GHPはガスエンジンでコンプレッサーを駆動する方式です。ガスによる加熱効率が高く、外気温が低い状況でも安定した暖房が行える点が強みです。例えば冬期に外気温が大きく下がる地域では、GHPは暖房能力を維持しやすく、電力負荷の抑制にもつながります。建物の運用環境に応じて選択することが重要です。


・主な熱源機の種類

熱源機には、空気熱源式、地中熱源式、水熱源式などがあり、どの熱を利用するかによって分類されます。空気熱源式は室外機が外気の熱を利用して冷暖房を行う方式で、設置性がよく多くの建築物で採用されています。一方、地中熱源式は地中の安定した温度を利用する方式で、エネルギー効率が高く、長期的にはコスト削減につながる可能性があります。


また、水熱源式は河川水や地下水の熱を利用する方式で、一定の温度を確保できる環境で効果を発揮します。これらの熱源は冷媒や冷水・温水を循環させることで各フロアへ空調エネルギーを搬送し、システム全体の効率に大きく関わります。用途や設置場所の条件を考慮し、維持管理まで含めた総合的な選定が求められます。


■用途別に適した空調選び



空調設備は、建物の用途や求められる快適性、稼働時間によって最適な方式が変わります。オフィスや店舗、工場などでは使用環境が異なるため、設備選定では求められる温度管理の精度、省エネ性、メンテナンス性を総合的に考慮することが重要です。


・一般空調の選び方

一般的なオフィスや店舗では、快適性を確保しながら省エネが求められます。この場合、個別空調方式は必要なフロアや部屋だけを稼働できるため、運用コストの削減に有効です。温度や湿度の調整がしやすく、利用者ごとに快適な空間を作りやすい点もメリットです。特に執務室と会議室などで温度の好みが分かれる場合、個別制御できる設備は導入効果が高くなります。


・ビル向け空調の選び方

ビルでは、空調範囲が広く、人の出入りや発熱の変動も大きいため、中央空調方式が採用されるケースが多くあります。ダクトで各室へ均一に空気を供給できるため、温度ムラが起こりにくく、ビル全体の環境管理が行いやすい点が利点です。また、設備を集中管理できるため、運転計画の最適化やエネルギー効率の改善も図りやすくなります。ただし、システム全体の構成が複雑になるため、点検やメンテナンスを定期的に行うことが重要です。


・工場・産業空調の選び方

工場や産業施設では、快適性だけでなく品質管理や安全の確保が求められます。製造工程で発生する熱や粉じんに対応するため、空気清浄や換気能力が高い空調設備が必要になる場合があります。産業空調では気流や湿度の管理も重要で、製品の品質や作業効率に直接影響するため、専用の空調機や換気設備を併用するケースも多く見られます。用途ごとの要求を正確に把握し、適切な方式や機器を選定することが重要です。


■まとめ



空調設備は、建物の用途や求められる快適性、省エネ性によって最適な方式や機器が大きく変わります。個別方式や中央方式、EHP・GHPなどの熱源の違いを理解することで、空調システム全体の特徴や導入後の運用コストをより正確に把握できます。また、オフィスや店舗、ビル、工場など各用途に適した空調を選ぶことは、快適な室内環境を維持するだけでなく、エネルギー効率や設備の耐用年数にも影響します。空調設備工事を検討する際は、方式や熱源の特性、メンテナンス性まで含めて総合的に判断することが重要です。


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株式会社フェイスは、埼玉・仙台を中心に、オフィス・店舗・ビル・工場など幅広い建物の空調設備工事を手掛けています。空調の仕組みや方式は年々進化しており、より省エネで快適な環境づくりが求められる中、当社は設計・施工・点検・メンテナンスまで一貫して対応し、お客様の建物に最適な空調システムを提供することで、多くの信頼をいただいてきました。


空調設備の仕事は、人が安心して過ごせる空間をつくる大切な役割があります。温度や湿度、空気の質を整える技術は、働く人や利用者の快適性を左右する重要な要素です。そのため、技術が確実に身につき、社会への貢献を実感できる魅力ある分野でもあります。


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